番外篇
岩田
時間がまだちょっとありますし、
何か言い残したことはないですか?
岩田
(部屋の外に出て行くのを見届けて)
じゃあ、宮本さんの前では
言いにくいことを訊きましょうか。
岩田
まあ、それはそれとして、
宮本さんから言われて
いちばんきつかったことは何ですか?
嶋村
「モードをもう1個つくれ」と言われたのは
かなりショッキングでしたけど、
「こんなんやってたらアカンで!」というようなことは
いつも言われてました。
「こんなんやってたら、いつまでもまとまらんで!」
という・・・アドバイスをいつもいただいてました。
山下
僕は「自転車レース」をつくってたんですけど
「まったく面白くないっ!」と。
山下
「なんも面白くないっ!」と。
僕はただ「あああ、そうですか・・・」と
答えるしかなかったんですけど
本当に厳しかったですね。
岩田
「まったく面白くない」というのは厳しいですね。
光がいっさい見えませんし。
山下
「自転車レース」をつくりはじめた頃は
どこかで迷ってたんですね。
そもそもノープランではじめましたので・・・。
山下
でも、そう言っていただいたので、
最終的には、仕様を見つめ直す機会にもなりましたし、
とてもありがたいと思っています・・・
これってちょっとキレイに言い過ぎてますでしょうか?
嶋村
でも実際そうなんですよね。
ああ言ってもらえなかったらたぶん・・・。
山下
本当に自分たちだけで進めていると、
安易な方向に行ってしまいがちなところもあったんで、
結果的にはよかったですね。
嶋村
あと、数ヵ月に1度、宮本さんに対して、
プレゼンというか、報告会がありまして・・・。
山下
宮本さんの前で、
開発中のゲームの説明をするために・・・。
山下
確かにそうですね(笑)。
そのときに「ここはアカンな」、
「そうですね、はい、はい、はい」ということが
1時間くらい1人ずつ続きまして・・・。
嶋村
しかも12種目、24モードもあるから、
すごく時間がかかるんです。
山下
そうなんです。
それで僕が1時間半くらいやられたあとに・・・。
山下
「アーチェリー」を担当したプランナーの・・・
本人の名誉のために、仮にHさんとしておきましょうか。
嶋村
Hさんは担当だけあって
「アーチェリー」がものすごくうまいんです。
ふだんはド真ん中にブスブス当てるようなことを
カンタンにやってのけるんですね。
山下
ところが、その報告会のときは
実演するときにぶるぶる震えてたんです。
嶋村
画面を見たら、上下左右にすごく揺れてるんですよ。
ふだん、あんなに揺れるのは見たことがないと思って
「揺れてるよ」と声をかけたら、
「・・・武者震いです」と(笑)。
嶋村
で、あさっての方向に矢を飛ばしたりして。
たぶん武者震いがとれるデバイスは
Wiiモーションプラスが世界初なんじゃないでしょうか。
岩田
(笑)。で、その武者震いのプレゼンは、
宮本さんにダメ出しされずにすんだの?
岩田
そういった厳しいチェックが
情報開発本部のソフト品質を支えてるんですね。
みなさん、本当にお疲れ様でした。